初めまして。放課後等デイサービスの湘南国際アフタースクール野比で管理責任者をやっている鈴木と申します。よろしくお願いします。

ここでは、鈴木の簡単な略歴と湘南国際アフタースクール野比を開所した理由などを書かせて頂きます。

 

湘南国際アフタースクール野比のご紹介

湘南国際アフタースクール野比は、2017(平成29)年3月に横須賀市の野比に、横須賀市より指定障害児通所支援事業所として指定され、児童福祉法に基づく放課後等デイサービスを行う事業所として開所しました。

 

湘南国際アフタースクール野比を開所して3年経過後の気持ちの変化

湘南国際アフタースクール野比を開所して3年が経ちました。月日が流れるのがとっても早いです。野比の教室に最初から通ってきてくれている子は、もう3学年も上になってしまいました。背も伸びたし、声も太くなったりしてきていて、子どもたちには、いろんな面で感心させられています。

すみません。『開所した理由と鈴木の略歴』の前に、開所して3年経った現在の気持ちを正直に書かせて頂きます。

3年間の中で、放課後等デイサービスをやりはじめて、会うことが出来た人、話すことが出来た人たちがいます。そんな人たち、放課後等デイサービスをやっている人や、横須賀市の障害福祉課の人たち、養護学校の先生方、支援級の先生方と話をさせてもらっていると、教育も大切なんですが、『療育』ってものがどんなに大切なものかを思いっきり知ることが出来ました。

障がいを持っている子たちだけではなく、一般的に健常と言われている子どもたちにも『療育』っていうものがとっても大切なことだと感じました。

 

野比の教室ではどうなの?

現在は、下に「湘南国際アフタースクールを開所した理由など」のところと、その下の「半年を経過したときの気持ち」のところで書いた気持ちとは、かなり変わってきています。

初めは『公文』がメインだったんですが、少し前から『療育プログラム』の中の1つが「公文」っていう位置づけになっています。教室の中で公文の教材は取り組みます。

でも、開所して1年くらいのときとは、取り扱い方が変わっています。公文の教材に取り組んでいく中で、

『相手の話を聞けるようになる』『教室の中のルールを守れるようになる』『あいさつができる』『言葉づかいが出来るようになる』『取り組むことを順番に出来るようになる』など他にも身に付けて欲しいことが沢山あります。

トイレ1つとっても、トイレットペーパーを使うことが出来るようになった、電気をつけてトイレに入って、出る時は消して出てこれる、その後は、自分で手を洗うことが出来るようになる

ってことでも、1つずつ、少しずつでもいいので、今まで出来なかったことが出来るようになってくれると、スタッフのみんなと一緒に、こんなふうに、あんなふうにやってきて自分で出来るようになってよかったね!って喜んで、スタッフが達成感を感じています。

ホントに、毎日の少しずつの積み重ねで1つ2つって出来ることが増えていってもらえる、こんなことが出来たら学校を卒業してから自分で出来て困らなくなるよね。っていうことを出来るだけ増やしていける『療育』を行っていきたいと思ってます。

『自分で出来ること』(学習面も含めてなんですが)が少しずつでも増えて大きくなっていくと、障がいって言われている部分が無くならなくても、全体に占める割合がどんどん小さくなっていきます!教室の中で子どもたちと接していると、すっごく大きく感じることが出来ます。

 

 

湘南国際アフタースクール野比を開所した理由など

湘南国際アフタースクール野比を開所した理由と鈴木の簡単な略歴を兼ねて書かせて頂きます。鈴木は、学生を終了して教育関係とは全く違う分野に就職をしましたが、いろんな理由で2年間で4回ほど転職をしました。それから、教育関係の仕事に携わってからずっとなので、かれこれ30年くらいの間、教育関係の仕事をやっています。

鈴木は、湘南国際アフタースクール野比を開所する前(現在も行ってはいますが)に広域通信制高校のサポート校を開いていました。広域通信制サポート校には現在5名の生徒が在籍しています。

通信制高校サポート校は、通信制の高校の卒業資格を取得出来るようにサポートをしていくところなので、小学生の低学年から不登校になってしまって中学生のときも学校に上手く登校をすることが出来なかった子たちや、高校生になってから様々な理由で不登校になってしまった子どもたちに対して、様々な支援を行っています。

前述の通り、サポート校は、あまり学校に通うことが出来ていなかった子たちがほとんどなので、通信制の高校のレポートなどをやっていく上で不足してしまっている項目をサポート校に来てから勉強し直すということは当たり前のようになっています。小学校や中学校の復習です。

その中で、今まであまり勉強をしてこなかった子どもたちが集中しながら勉強をして定着を図っていくことは、容易なことではありませんでした。『どうやったら興味深く、そして集中して勉強に励んでくれるか?』という悩みがずっとありました。

通信制高校のサポート校の入学前に行う保護者の方と本人との面談のときに、通信制の高校への進学か、養護学校への進学か?を迷われて面談をなさる方が10名ほどいらっしゃいました。養護学校への進学も考えていらっしゃる方なので、中には療育手帳を持っている方もいらっしゃいました。

 

保護者の方のお話を伺っていると、養護学校へ進学してからの進路の悩みのご相談が多かったんです。障がいを持っていると言っても通信制の高校の卒業資格を取得して・・・と考えていらっしゃるので重度のお子さんではありません。

保護者の方は、重度の障がいではないので、なるべく本人が進んでみたい道、やってみたい仕事に就けるような進路を選んでいきたい!というお気持ちが大きく、社会に出てから大切になってくる基本のソーシャルスキルや「読み書き計算」をしっかりと行ってくれる場所があまり無いと仰っていました。

話をしていると、サポート校に・・・と仰って頂ける場合もあるんですが、そのときに「中学生までの学習の状況を考えていくと、通信制の高校に入学して、サポート校に入ってもらっても、自信を持って、『これこれの学力を』や『今までの学習していなかった部分も含めて高校生の勉強を・・・』といったことを約束することが出来なかったので、お話だけさせてもらっていました。

サポート校をやってきた中で、学習面に関して普段は出来る限りのことは行っているつもりでしたが、やはり何か『これだっ!』って吹っ切れるものを見つけることが出来ずにいました。

 

独立して自分でいろいろなことをする前は、学習塾の講師をしていまして、塾の講師時代の時に三者面談を行うんですが、その時にお話をさせて頂いた保護者の方から初めて『療育手帳』っていう言葉を聞きました。

塾に来ていた生徒が軽度の知的障がいを持っていたことが分かりまして、お母さんは、本人が支援級に所属していても、その子自身が進んでみたい道があったり、専門学校に進んでみたかったりって思いがあることを面談をさせてもらって教えて頂きました。

何か上手く解決できたりする方法はないものか?って、悩んだり、考えたりして毎日を送っていたんですが、そんなときに、湘南国際の吉田(サポート校のことを教えてくれた友達)が横須賀に放課後等デイサービスの湘南国際アフタースクール横須賀という教室を始めていて

そこでは、知的障がいを持った子どもたちを対象に放課後にいろいろなサービスの提供が出来て・・・その中で公文の教材を取り入れて学習支援を行っていると教えてもらって、見学に行きました。

吉田もずっと教育関係の仕事をしていて、その放課後等デイサービスで既存の学童保育のようなものではなく、しっかりとした学習を柱としたものを取り入れて子どもたちに提供を出来ないものか?と考えて、公文式の学習を取り入れた運営をしていると言っていました。

横須賀の教室には、子供たちが教室に入ってくる様子から見てみたいと思い、子供たちが来る前に到着していました。始まる時刻の少し前になって子供たちが教室に来始めて驚きました。

みんなが、自分がやるところを先生に申し出て、プリントを受け取って、一生懸命に取り組んでいるんです。そして、みんなが前向きに取り組んでいて、分からないところが出てきたときも、きちんと先生に聞きに行って疑問点を解消して、再びプリントに取り組んでいました。

しかも、やっている最中は、難しい顔をしていても、教室の中を立ち歩いたり、話をしたりしている子は一人もいなく、集中して公文のプリントに向き合ってました。出来上がって、先生のところに行って採点をしてもらい、満点をもらえたときのうれしそうな顔は忘れられません。

鈴木も公文式の学習を取り入れて運営がしていけるなら、今までサポート校などで悩んでいたいろいろなものが解消できて、『子どもたちみんながそれぞれ、その子に合ったところから学習が始められて、しかもきちんと段階を踏んで徐々にステップアップしていける学習が出来る!』と思い

それに放課後等デイサービスならば、公文だけではなく、前述のお母さんの悩みの『社会に出てから大切になってくる基本のソーシャルスキルや読み書き計算をしっかりと行って』といったことも出来る!と思い、湘南国際アフタースクール野比を開所しました。

 

~湘南国際アフタースクール野比を開所して現在の気持ち~
湘南国際アフタースクール野比を開所して半年を経過したので、改めて現在の気持ちをざ~~っと書いてみたいと思います。

野比に開所した当初、横須賀と同じように公文の教材を思いっきりのメインにして運営をしていこうと思ってました。

教室に子どもたちが来て、公文の教材を取り組み始めるんですが、直ぐに勉強の態勢に入っていける子もいれば、最初は、いすに座って机の上に筆記用具を出して・・・といったことがなかなか難しい子もいました。

でも、今は指導員の先生たちのおかげで、教室に入ってきて直ぐではないですが、いすに座って・・・云々は出来るようになっています。保育士の資格を持っている先生が、来始めたころからほとんど付きっきり(ちっと大げさですが^^)で話しかけたりしながら、出来るようにしていってくれました。とっても上手にです。

現在の子どもたちは、かんたんなところを数をこなして出来ているか出来ていないか、つまづいていそうなところはないだろうか?などの公文の初期の段階は抜けて、それぞれの子たちに合った場所の勉強を行っています。

少し苦手な分野に差し掛かってきている子もいますが、先生たちの声掛けで、しぼみかけた気持ちが元にもどって取り組み始めることが出来ています。やはり普段からの『声掛け』はとっても大切なことだと実感しています。

順調な子ばっかりではありません。三桁と三桁の足し算の繰り上がりや、三桁と二桁の引き算で繰り下がりがぐちゃぐちゃになってしまって・・・という子もいます。

そんなときは、少し前に戻ってやり直してもらいます。少し前に戻ってやり直しても・・・という子は、先生たちが席の隣りで考え方を伝えたり、公文基本は暗算なんですが、しっかりやり方などが定着してくれるまでは、繰り上がり・繰り下がりの時の数字をプリントにかくことなどもやったりして、教材のやり方を上手く調整しながら取り組めるように変えてくれたりしています。

そんな様子を見ていて、先生たちが子どもたちのことをしっかりとみてくれているので、今までは『子どもたちの様子を見ながら』っていう部分があったんですが、夏休みの真ん中過ぎくらいから『子どもたち』ではなくって『先生が主導権を握って』っていう方向に転換したくなってしまって、先生たちに伝えて現在は『先生が主導権を握って』やってもらっています。

『子どもたちの様子』は見ていかないといけないことなんですが、殆どの部分で子どもたちに合わせていくんではなくって、『子どもたちの様子を見ながら先生が主導権』を握って、『子どもたちを引き上げていく』方向に重点をおくようにしています。

例えば、公文の教材以外の部分で、アルファベットが読めて、大文字・小文字を書けるようにしていく(直ぐではなくて、少し時間が掛かってもオッケー)、アルファベットが出来るようになったら次の段階でローマ字に挑戦!、最近は先生たちからの提案で、本の音読(採点をする先生のところに行ったりして先生に音読を必ず聞いてもらう)などです。

頭の中にあるのは、漢字検定に挑戦!っていうのもアリなのかな?とも思ってます。

最初に『支援計画』っていうのを作成するんですが、最初は『決められた曜日に野比の教室まできちんと来られるようにする』みたいなことがあるんですが、先生たちみんなが頑張ってやってくれているので、支援計画の沿った学習面以外のところも全く心配なくお任せしています。

野比の教室に通うことになった最初の頃はその子の様子も分からないので、初めは様子を見ながら・・・になりますが、慣れてきたら、次のステップへ進んでもらうようにしています。

 

次のステップへ進んで学習をしていくのは、大変だと思います。最初のころのようにすらすらと進めていけなくて嫌になっちゃうこともあります。勉強なんで少し無理して覚えていくことは辛いことです。

 

でも、そこで大人が子どもたちに『励ましの言葉』かけをして、少しずつでもいいんで、先生が子どもたちを引っ張り上げて・・・

 

先生が、子どもたちと一緒になって悩んで頑張って、一緒に先に進んでいくことが出来るようになると、子どもたちも先生たちも「間違えがなくてよく出来た!」とか「100点が取れて良かった!」なんてレベルじゃない『達成感』が来て、今までに感じたことがなかった『嬉しさ』と『自己肯定感』が体中にシュワシュワ~ってこみ上げてきます!

 

真面目に断言できます!絶対に味わえるんですから!その感覚が一つの大切な経験になって、いつか、ちっとでもいいんで、その子の励みになってくれれば、鈴木もとっても嬉しいですし、野比の教室を開所して、これ以上のことはない!って思ってます。

 

子どもたちは、学校が終わってから頑張って野比の教室に来てくれてます。せっかく野比の教室まで来てくれているのに、ひとつも引っ張り上げることもしないで、普通にあずかるだけなら、公文や学習で頑張って・・・なんてしないで・・・です。

 

少し奥歯に物が挟まったみたいな言い方になってしまいましたが、勉強やってて、少しはつまずいたって、すらすら出来なくたって・・・って。後ろ向きのことばっか考えてたって仕方ないって思うんです。

 

鈴木だけじゃなくって、湘南国際アフタースクール野比の先生たちみんなの気持ち・・・代弁になってしまいますが、すっごく大っきな意味になっちゃうんですが、子どもたちと付き合って大人(教室に中の先生たちみんな)が子どもたちを育てていくことにちっとでも携わっていくんで、今までやれなかったこと、やれなかったことをやれるように手助けしていけるようにやっていきたいと思ってます。

 

何とか、ホントにホントに少しずつでいいんで、今いる現状よりか先に進んでいけるようになっていって、将来、学生生活が終わって社会に出たときに、ここに来て、身に付けてくれたことがちっとでも役に立って、困ることが少しでも減って欲しいって思いながら野比の教室を運営してます。

 

これからも、よろしくお願いします。
湘南国際アフタースクール野比の鈴木でした^^